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new   2025/6/ 11 春の海 2023/01-12
2024/01-12
 

春の海の制作の続きです。
絵絹の裏に銀箔を押しました。



いい感じの透け具合になっています。
・・・・しかし、ここまできて迷いが出てきてしまいました。
この先の制作に不安が・・・
毎回、制作は登山にたとえるのですが、
このまま進むと遭難する予感です。

再度、最初から“コース”を見直すことにしました。



最初に考えていた下図です。



細かい部分の修正と、背景とモチーフの色調を変えてみました。



そんなこんなで、今までに作った下図は、
線下図と色下図あわせて48枚になってしまいました。
過去最高記録です。

頭の中にあるイメージを取り出して作品にするには、
それぞれの画材が持つ特性と、
自分の技量との駆け引きになるのですが、
どこで折り合いをつけるかは、
下図を作らないと見えてこないので、
面倒ですがやるしかありません。

まっさらな絹を新しい枠に張り直して
再出発です。
 
  
     
   2025/5/ 19 春の海
 




伊良湖岬の先端に、春の海の中の様子を観察にいきました。
浅瀬の海は上から見るのと海中から横を見るのとでは、
まったく色が違いました。
なんて鮮やかなんでしょうか。
さまざまな色の海藻がびっしりと生えて、
まるでお花畑のようです。
生まれて間なしの魚の赤ちゃんたちも見られました。



何日もかかかって、ようやく下図ができました。



水彩で色合いを考えていきます。
色数が多いのでバランスがむずかしい・・・



墨での骨描きが終わったところです。
今回も絹に描くことにしました。
実は、前回のクリスマスローズの裏銀箔は、
今回の絵のための試行でもありました。
描く絹地は、2丁樋軽め、
かなり透け感が強い画面です。

 
 
     
   2025/4/ 29 額装依頼  
 

表具師さんのところへ、
裏打ちと額装の依頼に。
 材料や運搬などすべてが値上がりしているので、
額ももちろん高騰。

古来からの方法で制作していくには、
なにもかもが向かい風となって
今までの方法を見直さなくてはいけない。
・・・・と、日本画は、100年も前から
言われ続けてきたことですが、
でも、今回こそは本当に、
純粋な日本画制作は絶滅してしまうかも・・・
 
     
   2025/4/ 12 着彩完了  
 

着彩がほぼ完了しました。

あとは、裏打ちでどうなるかですが、
裏に銀箔を押しているので、
さほど変わらないのではないかと思います。

背景に雪の結晶を描きいれたいのですが、
裏打ち後、パネル張りしてからのほうが、
良さそうなので、もう少し先の作業になりそうです。 

裏に銀箔そして、表からもキラをかけているので、
ギラギラですが、見る角度によっては、テカらなくなります。
箔押し作品は、写真をとるのが難しいですね。



テカらない角度から見たとき。
 
     
  2025/4/ 2 銀箔裏押し   
 

裏彩色で花に薄く色を入れました。



箔押しの準備として、
裏から捨て膠を引きました。
1回引いただけですが、かなりギラついています。
ちょっと薄め方が足りなかったかもしれません。



表からみても、ギラギラです。
でも、このまま作業を続けることにしました。



裏から銀箔を押したところです。
薄いので定着がよく、しっかりとくっついてくれます。



表から見たところです。


光にてらすとこんな感じ。
花にマスキングして着彩したので、
花の部分は、銀箔がそのまま見えています。
 
 
     
  2025/3/ 20 クリスマスローズ再び  
 

庭の雪がとけて、
クリスマスローズのつぼみが地面から顔をだしました。
格別に厳しかった寒さもようやく終わりそうです。



今まで何度も描いてきたクリスマスローズですが、
他の花々が咲き始める前に、
技法の確認のため、もう一度描いておきたいと思いました。
さまざまな技法を盛り込んだ、ある意味集大成的作品です。



今回も絹地に描いていきます。
使用する絹は二丁樋特上、粗めに織った薄手の絹です。



花の部分に面ぷたをして、
背景を塗っていきます。



薄墨で葉に着彩しはじめたところです。

 
     
2025/3/ 5 中学生美術短時間課題 
   


久しぶりの中学校美術ネタです。
今年度もあとわずかとなってきました。
課題を早々と作り終えてしまった子、時間がかかっている子、
さまざまな進捗状況に応じて、3学期を期日通りに終えないといけません。

そんな時のためにと、
、1~2時間程度で完成する課題をいくつか用意してあります。
上記の画像の、スチレン板による回転版画もその一つです。



厚紙で版をつくりプレス機にかけるだけで完成するエンボッシング。
紙は、ニューブレダン紙を使っています。
ブレダン紙よりも安価に入手できます。





コピー用紙を使ってダイヤカットの再現。
いわゆる数学折り紙の一種ですが、
白い紙で折ると、陰影が美しいです。
これは1時間課題。



原寸大「鳥獣戯画絵巻」甲・乙巻の鑑賞。
本ではなくて、
絵巻物を実際に手にとって鑑賞できるのは、
ちょっと貴重な経験です。
これも1時間課題。

時間に余裕があったら、模写をしてもよいでしょう。
そのときは、お手軽に筆ペンを使用します。





黒画用紙に宇宙を描いてみよう、
という、スパッタリングの課題。





時間があったら、手前に画用紙で型紙をつくり、
山や森などを加えて、星空のある風景画にします。
これも2時間程度で完成できそうです。

ワークショップ的内容ですが、
中学生たちはこういうのが大好き。
楽しくて、つい大騒ぎしてしまうのが、難点ですね。



それでも、少し時間があまってしまった3年生には、
みんなで何か好きなものを作っていいよ!

カウントダウンは教室に貼ってあるそうですが、
これは卒業式当日の分がなかったとのこと・・・
この校舎から羽ばたいていくのも、もうすぐです。
 
     
2025/2/ 28 ハリヨの本画制作   
 

本画制作です。
今回も、絹地に描いていきます。
魚部分にマスキングをして、背景を着色、
その後、魚のマスキングを剥がして、裏から彩色しました。



表から、背景と魚に少しずつ着彩していきます。



画面全体に、ゴールド系のキラを引きました。
画面が華やかになるのと、統一感が生まれます。



画像ではわかりにくいかもですが、
けっこうキラキラしています。
あと、細部に筆をいれて完成です。
 
 
     
   2025/2/6 ハリヨの下図   
 

ハリヨという魚をご存じでしょうか。
岐阜県と滋賀県のわずかな地域の
水のきれいな湧水池などに生息している小さな魚です。
オスは鮮やかな体色(婚姻色)を持ち、
巣をつくり、子育てをすることが知られています。

私の家からさほど遠くない池にも生息しているので、
この半年間、水中撮影をして観察してみました。
背びれにトゲがあるのが特徴で、
ハリヨ(針魚)の名前の由来になっています。

オスは懸命に巣をつくり、守り、
その様子があまりに美しく可愛かったので、
作品にしてみようと思いました。



晩秋で、池の底には落ち葉がたくさん溜まっていました。



ざっくり色をつけてみました。



色合いや構図、トリミングなど変えて、
いくつか小下図を作り、
徐々に構想を練っていきます。
 
 
     
2025/1/22 巡る生命~裏打ち    
   

裏打ちしたところです。
やはり全体がくっきりしました。
絵の角度によって、見え方が変わりますが、
キラはしっかりとでています。
このあと、トリミング、表装方法を考えていきます。
 
     
  2025/1/16 海の景色 モチーフへの着色~裏打ち前 
 

魚たちへの着色を終えたところです。
このあと、背景となじませていきます。

 

背景になじませたり、描きおこしたりを繰り返し、
空間感をつくっていきます。



ほぼ完了しました。
裏打ちをすると、すべてがくっきりするはずなので、
若干柔らかめな感じで、筆を止めました。



表面にパール色のキラがけをしたので、
角度によってギラギラしています。
裏打ち後どうなるか、楽しみでもあり、
不安でもある部分です。





タイトルは、
『巡る生命(めぐるいのち)~三河湾』にしました。
 
     
   2025/1/3 海の景色の線描き~マスキング 
 

年が変わったので、OneDayを更新しました。
(以前のものは、右欄に)

絹に墨で骨描きをして・・・



魚たちに、段階的に面ぷた(マスキング)をしていきます。



マスキングの上から、
背景部分の着彩をしていきます。



マスキングをはがしたところです。
このあと、一尾ずつ着色していきます。